日時: 2008年11月12日
場所: 慶応大学三田キャンパス
第15回勉強会お疲れ様でした。4つの部会活動が本格化し、今回はゲストプレゼンテーションが3つあったこともあり、内容の濃い会となりました。ご参加頂きましたみなさまありがとうございます。
まず部会報告です。
システム部会からはシステムガイドラインの一般公開の報告がありました。今後の活動については、システム分類と用語の定義のためのガイドブック作成を来年6月を目標に作成していいきます。活動の写真も紹介され、活気がうかがえました。
指標部会からは「指標ガイドライン」の会員サイトでの公開の報告がありました。サイネージのグループ分けからの指標モデル、設置場所、接触人数など指標から広告価値を高めることを目的として、広告ビジネスの発展に寄与するものです。近日中に第1.0版を一般公開する予定です。今後はSP関連の情報収集を行っていきます。
ロケーション部会からは、10月30日に第1回の部会を開催したとの報告がありました。セグメント分けと各ロケーション毎の課題抽出という当初の趣旨を踏まえての活動方針を策定すべく、参加メンバーから意見を募り、第2回において短中期の行動方針を決定します。
幹事会社として、シスコシステムズ合同会社様、都市情報映像株式会社様、株式会社オリコム様が担当されることとなりました。
プロダクション部会からは、10月14日に第1回のミーティングにおいて決まった活動内容について報告がありました。6月のデジタルサイネージジャパンに向けてアワードの開催を行っていくことや、調査研究会と連動して権利処理について検討していきます。
4つの部会の活動が本格化したことにより、各部会毎のテーマ、活動内容が適宜連携していき、シナジーが生まれるように努めていきます。
ゲストプレゼンテーションでは株式会社プラットイーズ 矢本様、NHKエンタープライズ 宮崎様、社団法人日本印刷技術協会 郡司様にご講演いただきました。
プラットイーズ様からは「デジタルサイネージの運用と広告マネジメントの留意点?放送CM視点のリクエストに対するソリューション?」として、テレビ放送のCM運用と屋外・交通広告での運用の比較についてご説明いただきました。
広告代理店からはニュースの後でのCM配信、場所、時間を指定するリクエストが多く、今後は時間と場所をマネジメントしたコンテンツ展開が必要になっていくとのことです。そのマネジメントについては、チャンス指定や競合とのセグメントに対するリクエストにどう応えるかという点についてご説明いただきました。
サイネージの特性をコンソーシアムで明らかにしていき、潤滑な広告配信マネジメントが構築されることが期待されます。
NHKエンタープライズ様からは、「ヨーロッパ・デジタルサイネージに見る効果測定とアピール方法について」として、アムステルダムで開催されたIBCカンファレンスのリポートをとNHKエンタープライズ様の取り組みについてご説明いただきました。
まず、ロンドンの地下鉄でのCBS Outdoor Alive社の取り組みについてのリポートがあり、動画を交えつつ、「LCD」「DEP(Digital Escaltor Panels)」「XTP(Cross-track Projection)」と言ったクロスプラットフォーム展開についてご説明いただきました。3ヶ月前から開始し、地下鉄と長期契約を結び100億円以上を投資し、クリスマスまでに100台を目指すとのことです。
コンテンツの管理はCBS Outdoor社のフロアで一元管理し、その効果についてはロンドン大学の心理学と協力して見て楽しいか、気を惹くかという証明をしているそうです。
街にPUBがあれば夕方ビールの広告を流し、売店脇のLCDでは新聞の見出しを見せて新聞を買ってもらうなどの具体的な事例があり、とても面白い説明でした。
その他、スーパーマーケットでの事例や、ショーウィンドウのサイネージ化の事例についてご説明いただきました。
NHKエンタープライズ様では、東京ミッドタウンでの大型サイネージでの取り組みや鹿児島の篤姫館の取り組みをご紹介いただき、ウォークインミュージアムの実施や教育コンテンツなど新しい演出・景観形成についての展望をご説明いただきました。
社団法人日本印刷技術協会様からは、「PAGE2009でのデジタルサイネージブースへの御協力依頼?印刷業界にとって、なぜ今デジタルサイネージなのか?」と題して、「WEB2.0時代の印刷」として、印刷業の特質から市場の動向、印刷技術の変遷と業界の今後、サイネージとの親和性についての解説して頂きました。
印刷業者は大手の他は新幹線の駅ごとに「土地の名士」として存在し、地方のPOPなどは独壇場であったとのことです。
印刷業界の市場は近年低調であり、それはWEB2.0、デジタル化といった要素が密接であり、「マス」と親和性の高いアナログ印刷から、ITを活かしたワークフローの他、サイネージや「POD(Print On Demand)」との連携などを考えていくべきとのことです。
「Drupa」という印刷業界最大のイベントについてのご説明があり、hpの巨大プリンタや、PDFから本がそのままできてしまう技術などをご紹介いただきました。
デジタルサイネージと印刷の連携という視点は新しいものだったと思います。
また、2009年から行われるPAGE2009の目玉としてデジタルサイネージコーナーを設置し、カンファレンスやブース出展での協力をご依頼され、印刷とサイネージが連動したモデルについての取り組みを行っていきます。
最後に、KMD学生から、サイネージの分布を地図上に示していくマップ作成についてのご協力をお願いしました。「場所」が大事なデジタルサイネージをわかりやすく説明していくために必要なものですので、是非皆様ご協力をお願いいたします。
・プラットイーズ様資料「デジタルサイネージの運用と広告マネジメントの留意点?放送CM視点のリクエストに対するソリューション?」 >>こちら
・日本印刷技術協会様資料「WEB2.0時代の印刷」
>>こちら
・議事録
>>こちら