港区の公共トイレにサイネージを導入
東京都港区の六本木三丁目児童遊園は、周辺道路一帯を含む再整備によって、新たに「ロクサンひろば」として今年4月1日の開園を迎えた。遊園内にはデジタルサイネージも設置されているとのことで実際に訪れてみた。
以前DSC EXPRESS vol.117にて、渋谷区の「THE TOKYO TOILET」プロジェクトを紹介したが、今回は港区である。
さて、同区は令和5年より「人の集まる”みなと”としてのトイレ」を目標にした「進めよう!おもてなし公衆トイレ整備方針」を定め、取り組みを進めてきた。今回取り上げる「ロクサンひろば」の公共トイレは、その方針に沿った初のトイレとなっている。
六本木の繁華街の中心で、公園や公衆トイレとは縁遠い印象が強くあった場所だが、新しくなった「ロクサンひろば」は清潔、かつとても明るい。AI機能のついた立派な防犯カメラも設置され、安心感を得られる場所になっていた。

トイレ壁面には「ロクサンおもてなしサイネージ」と呼ばれる縦型サイネージが1台設置されている。タッチ操作も可能なもので、多くの地域コンテンツが配置されている。区関連のXアカウントや公共ニュースを常時放映。加えて、子どもでも操作可能な低い位置にあるタッチコンテンツではマップ・地域情報・クイズそして、アプリを通じてダウンロードできる専用のXRコンテンツを園内で体験できるようになっている。災害時には防災情報も表示される仕様のようだ。情報がモリモリに盛り込まれており、じっくり見てしまうと、うっかり長時間サイネージの前に滞在してしまいそうである。
そんな筆者がサイネージを見ている間にも、トイレの利用者はひっきりなしで、清潔で安心感のあるトイレは大人気のようだった。トイレ内機能は、アロマ導入や不具合検知システムなどのIot技術を具備しており、サイネージも含めて、屋外の公共トイレとしては相当に充実した装備と言えるだろう。
港区の本取り組みが区内にどのように広がっていくのか、今後注目していきたいところだ。
(K.S.)