スマートバス停が東京都にも初導入
これまで本メールマガジンでも取り上げたスマートバス停だが、昨年12月に東京都でも初めて導入された。
その狙いと現地の様子を紹介したい。
東京都内では初となるスマートバス停が、東京都板橋区北部にある東京都交通局(都営三田線)高島平駅バス停2番のりば(高島平8)に導入された。都が推進する「『未来の東京』戦略」に於いて、「長寿」にフォーカスを当てた同区の「デジタルを使いこなす『元気』高齢者育成事業」の一環となる。
スマートバス停は、バスの接近情報・時刻表・路線図に加え、行政情報やイベント案内などのお知らせをクラウドから一括配信し、デジタルサイネージや電子ペーパー等に表示することができる仕組みである。高島平のこのバス停には1日200本ものバスが運行し、行先も4方面あるため紙の時刻表では見づらさがあったというが、スマートバス停によって直近のバス時刻や遅れも把握でき、現在の時間帯と1時間先の時刻表が拡大して表示され従来の見づらさを解消している。また、ディスプレイの光によって夜間でも視認しやすいこともメリットといえる。
休日の夕方に筆者が現地を訪ねてみるとバス停には多くの乗客が並んでおり、高齢者もスマートバス停の表示をさっと確認してからそのまま列に並んだり、あるいはのりば前の飲食店に入ったりと、利用の様子を伺うことができた。電車などに乗っているとスマートフォンを利用している高齢者をよく見かけるようになり、病院やスーパーなど高齢者が利用する施設でも情報をデジタル化している例は多くなったが、まだまだ不慣れな人がいることも否めない。こうした身近なところからデジタル化による利便性の向上を実感してもらい、心理的なハードルを下げることができれば、同区の取り組みへの波及効果も期待できるだろう。
スマートバス停に関する記事は、バックナンバーVol.033やVol.073もぜひ参照してほしい。(K.S.)
【参考サイト】
■PR TIMES YEデジタル
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000126.000065567.html