防災の日に、デジタルサイネージについて考える
9月1日は防災の日であり、それから1週間は防災週間にあたる。
今年は特に、関東大震災から100年の節目。毎年、防災の日には、デジタルサイネージが防災にどのように役立つかを考えることにしているので、今年は日常出かけることの多い場所に設置されているデジタルサイネージが、発災時にはどのような役割を担うのかを、調べに出かける・・つもりだったのだが、残念なことに個人的な理由でかなわなかった。9月中にはぜひ実現したいと思っている。
いや待て、そもそも、現地に出かければ、目の前のデジタルサイネージの発災時の役割がわかるのだろうか。
生きているうちに直下型地震や大水害などの災害に出会う確率は、かなり高い。自宅や職場にいるときに遭遇するとは限らない、ということもわかっている。
消防庁からは、2013年以降「災害情報伝達手段の整備等に関する手引き」(2023年版)が発行されており、デジタルサイネージについてもある程度のページを割いて言及されている。デジタルサイネージコンソーシアムでも、2018年に「デジタルサイネージ災害コンテンツガイドライン」(DSC公式サイトのガイドライン・技術仕様のページからご参照ください)を発行した。下図はガイドラインから。
デジタルサイネージの、今、そこで伝えるべきことを伝えることができる、という特性は発災時にこそ発揮されるべきだし、「発災時にはここにこれこれしかじかの情報が表示されるのだ」、とわかっていれば、どれほど心強いことだろう。
問題は、どのように機能するのかを、平時に確認するのが難しいことである。防災訓練などでデジタルサイネージの災害時の機能を試すのは簡単ではないし、試せたとしても、いつもそこにいる人にしか周知できない。「備え」というのは、知らなければ役にたたないことは、自明である。せめて、平時に見ればサイネージの発災時機能を確認できる説明掲示は必須かと思う。
そうだ、その実現を課題にしよう。(と、防災週間に宣言しておきます。) (Y.K)