DSC EXPRESS
Vol.103

DSC EXPRESS Vol.103をお届けします。
毎月5日、15日、25日発行です。どうぞ宜しくお願い致します。

  • 暮れ行く2022年、これからのデジタルサイネージは?

    暮れ行く2022年、
    これからのデジタルサイネージは?

    2022年という年を後年になって振り返れば、やはり「世界が良くも悪くもつながっていることを、島国日本でも意識せざるをえなかった年」ということになるのではないだろうか。そんな世界で、デジタルサイネージは、どこへ向かうのか。今年のDSC EXPRESS記事35本を読み返しながら、考えてみる。(写真は丸ビル1階マルキューブの今年のツリー)

     ところで、デジタルサイネージコンソーシアムでは、このたびちょっと嬉しいことがあった。私ごと(?)で恐縮ではあるが、このDSC EXPRESSの執筆メンバー一同(約15名です)も常々お世話になっている事務局スタッフに、お子さんが産まれたのである。こういうとき私たちは、次の世代に何を残すのかということに思いをはせるので、俄然、素敵なものを世に送り出したいという気持ちになる。

     「街に飛び出すインターネット」であるデジタルサイネージは、すなわち「つながる世界の出口」になる、ということである。そうすると、デジタルサイネージの世界が向かうところとしては、まず、より高速なインフラでより遠くとつながることが期待される。現時点での技術インフラの最先端が日常あたりまえに実現されるようになれば、デジタルサイネージが見せてくれる世界は、ぐっと広がるだろう。下記のリンクは、デジタルサイネージアワード2022の受賞作品の1つである。あらためてご一読いただきたい。
    https://digital-signage.jp/openevent/award/dsa2022-olympic16
    これは東京オリンピック2022でついに社会実装されたものだが、筆者がこの技術を初めて見たのは2017年の終わり頃のPERFUMEだった。5年が経過していよいよ2023年あたりにはもっと身近になるのではないかとわくわくする。

     

     続いて「メタバース」である。DSC EXPRESSでは、今年の5月に初めて「メタバース」に言及した記事が掲載された。最近10月のvol97、11月のvol99にも登場していて、比較的堅実な業界団体メディアであるDSC EXPRESSでの連続掲載は、初期のバズワード扱いからするとずいぶんこなれてきた感がある。デジタルサイネージをドアに見立てて、メタバースの世界にワープする感覚に、ほとんど違和感がない。たぶん、今度こそ。

     

     最後に、きわめて堅実なテーマとして、「OOHオーディエンス・メジャメント」をあげておきたい。こちらは、DSCが昨年来取り組んでいる領域であり、屋外広告の媒体価値を可視化する手法を確立しようとするものである。World Out Of Home Organization (以下WOO) がWOO総会で今年5月に発表した「OOHオーディエンス測定の新しいグローバルガイドライン」を10月に日本語化して発行した。DSC EXPRESSでも1月、5月、6月、10月の4回、さまざまなメジャメントを取り上げている。透明化されたメジャメント指標が広まることで、デジタルサイネージの世界はもっとわかりやすく、使いやすいものになるはずである。

    (Y.K.)

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