DSC EXPRESS
Vol.038

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  • IPA Effectiveness Award 2020レポートより

    IPA Effectiveness Award 2020レポートより

    IPA Effectiveness Award 2020 受賞作の分析レポートより、受賞作がセレクトしたメディアの分析をご紹介。

    IPA(Institute of Practitioners in Advertising, UK)が実施しているEffectiveness Awardのレポートからのインサイトを紹介する。IPAは、英国の広告、メディア、およびマーケティングコミュニケーション業界に関連するエージェンシーのための専門機関として1917年に設立され、メディア会社、マーケティング会社、広告代理店が広告主に提供するサービスの価値を促進・啓蒙することを役割としている団体である。広告のプロフェッショナルに向けた様々なラーニングプログラムやベストプラクティスの共有、ガイドライン、調査レポートの提供に加え、よりよい広告活動を推進する活動の一環としてアワードを主宰している。その一つがEffectiveness Awardだ。
    Effectiveness Awardは優れたマーケティングコミュニケーション施策を評価するためのアワードとして、1980年からスタートし、二年に一度実施されている。ビジネスにプラスの価値を生み出すことで、クライアントの広告投資効果を高めるコミュニケーション施策が表彰される。具体的には、売り上げのアップやアクションの増加、ブランド指標のアップ等、ビジネスのKPIに対して、該当するコミュニケーション施策が主たる要因であったことを示すことができるものが受賞作となる。2020年の受賞作品はこちら
    受賞作品を分析したIPAレポートでは、カテゴリー別、目的別、使用メディア別等、様々な角度で受賞作の傾向を分析しているが、その中から使用チャネル別の分析を紹介する。
    キャンペーンで使用されたチャネルを、受賞したキャンペーンと受賞を逃したキャンペーングループに分けて比較。トップ3はソーシャルメディア、テレビ、OOH。受賞と非受賞のギャップを見ると、シネマ、ウェブサイト、プログラマティックオンライン広告あたりで、ポジティブな差が大きい。使用率の高さのみならず、ポジティブな差が大きいというのも、投資効果を高めるためのチャネルとして注目に値する。

     

    OOHのみ抜きだして、2018年の結果と比較。2018年、OOHは全メディアの中で5位に入っているが、2020年に3位に浮上している。また、受賞vs非受賞比較では、ギャップがプラスに転じている。使用率、ポジティブな差とともに、屋外広告が健闘しており、屋外広告関係者としてはうれしい結果になっている。
    使用されるメディアチャネルも投資効果も、年とともにトレンドがずいぶんと変化していく。次回のアワードは2022年。コロナ禍により、メディアミックスに影響が表れることが予想されるため、ぜひ注目したい。(Y.T)

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