「交通広告におけるメジャメントガイドライン【第1版】」公開
~データによるメディア価値可視化のアプローチ~
コロナの状況下においてもwithコロナを前提としつつ、少しずつ以前の日常が戻りつつある昨今、皆さまいかがお過ごしでしょうか? 6月には「デジタルサイネージジャパン」も幕張メッセで通常開催の予定です。今号では以前にご紹介した「交通広告におけるメジャメント標準化」のその後の取り組みについてご紹介します。
首都圏で交通広告を販売・管理する鉄道事業社ならびにハウスエージェンシーやグループ広告会社(いわゆる媒体社)11社局で構成する「交通広告メジャメント標準化検討会」の活動については、既に2022年1月5日の「DSC EXPRESS Vol.068」にてご紹介した。
2022年4月25日に同検討会は「交通広告におけるメジャメントガイドライン【第1版】」を策定、幹事会社のサイトにて公開した。
https://www.jeki.co.jp/info/detail/?id=924
本ガイドラインは、交通広告における「媒体接触可能人数」の推計データを取得するための手法を記載しており、比較的に近い距離で一定時間の接触が期待される駅や車両の広告媒体に特化した内容となっている。第1版では駅構内の広告媒体(いわゆる駅メディア)における手法として、標準的なサイズの媒体では5m、大型の媒体では10m、と従来の同種ガイドラインよりもメッシュの細かい取得範囲を推奨していることが特徴である。
またこのガイドラインは今後、車両メディアのデータ取得や取得されたデータとテレビ・Web等の他メディアとの連携活用、交通広告の独自価値の定量化等、交通広告ならではの課題を整理して順次、追加改訂されるとしている。
OOH広告のメジャメント標準化については、DSCを始め様々なプレイヤーがアプローチをしているが、本ガイドラインの公開は複数の媒体社自らが検討・提唱し、交通広告に特化したものとして注目に値する。まだスタートラインに立った段階ではあるが、今後の取り組みに期待したい。(T.Y.)