パナソニックとコニカミノルタ、感染症の拡大防止対策を支援する映像監視システムを開発 記事元:IoTNEWS 10月7日
i-PRO製のネットワークディスクレコーダーを、コニカミノルタのグループ会社であるMOBOTIX AGの「MOBOTIX ネットワークサーマルカメラ」とコニカミノルタが開発したMOBOTIXサーマルカメラアプリケーション「Temperature Screening App」に連携させ、非接触で人間の体表面温度を計測するとともに、MOBOTIXサーマルカメラで撮影した可視映像とサーマル映像をネットワークディスクレコーダーに記録する。
発熱者を検知した場合、管理担当者へ通知もしくはデジタルサイネージの画面案内を行うことで、対象者への声がけや誘導といった入場管理の契機とすることができる。また、遠距離からの体表面温度測定が可能で、人の流れを妨げることなく測定でき、測定する側・される側双方の負担を軽減できる。
ニューノーマルの時代に価値を再発見されるものもあれば、これはほんとは不要だったのかもとじんわり烙印を押されてしまうものもある。そしてそのたいがいは、「ニューノーマルだから」ではなく、「立ち止まってあらためて見直されたから」だったりする。デジタルサイネージは、何の役にたつのか? デジタルサイネージの価値は何を以て測れば良いのか? 私たちはようやく、そういうことを追求するフェーズに到達することができるのだとも言えるかもしれない。
新しい役割の創出においても価値の測定においてもキーになる、デジタルサイネージとカメラや各種センサーを連動させる取り組みは、この5年ぐらいで技術的にも費用的にも実用レベルになってきたと思う。あとは、需要と実践だったのだ。その機会がいやおうなく押し寄せてきた。
デパートなどの入口で、すっかりおなじみになった検温風景。どんな事態にも対応できそうなベテラン社員とおぼしき方々が対応していることも珍しくない。今はそれで良いかもしれないが、いつまでもこの体制は続けられないだろう。
今回取り上げたNEWSに登場するのは、そのかなりの部分を置き換えることをめざしている現時点ではハイエンドとも言えるシステム製品だ。マスク非装着のお客様を見つけたり、追跡したりもできるようである。平常時ならやや実験的な設置になりそうなところ、多くの人の役にたつことが期待されていて、その場に居合わせる全ての人が真剣に利用してくれて、結果を日々評価できて、それを元に改善もできる。これは技術者から見れば夢のようなことである。
このフェーズにおいて投入されるシステムのポイントは、アップデートのしやすさではないだろうか。まだまだわからないことだらけである。だが、進めなければいけないことなのだ。デジタルサイネージ業界が、さまざまな場面での知見を束ねて進化を牽引できれば良いと思う。(Y.K.)