「スマートバス停」全国展開へ 西鉄など開発、身近な情報発信施設に 福岡 記事元:産経新聞 3月21日
西日本鉄道子会社の西鉄エム・テック(福岡市)と通信機器開発の「YE DIGITAL」(ワイ・イー・デジタル、北九州市)が、液晶パネルなどを活用し、時刻表やバス臨時案内を遠隔配信する「スマートバス停」の全国展開を目指している。両社が開発したバス停は、遠隔操作で表示内容を更新し、バス会社共通の課題である時刻表の張り替えなどの作業負担を軽減する。災害時の情報提供も可能で、導入が広がれば、未来のバス停は情報発信拠点に変わるかもしれない。
屋上や外壁サインへのデジタルサイネージ導入が急速に進んでいる昨今であるが、道路エリアでのサイネージ展開は道路法・屋外広告条例等、様々な規制がありハードルが高かった。しかしリアルタイムな運行情報の提供を始め、多言語化によるインバウント対応、地域情報の発信、大規模災害時の情報提供等々、公共交通機関に求められるニーズはますます高まっている。
西日本鉄道子会社の西鉄エム・テックと通信機器開発の「YE DIGITAL」(ワイ・イー・デジタル)は、液晶パネルなどを活用し、時刻表やバス臨時案内を遠隔配信する「スマートバス停」の設置を福岡エリアからスタート、全国展開を目指している。省力化の観点からも重要な取り組みである。
またパナソニックと東京電力パワーグリッドも臨海副都心エリア等で歩道上にある既設の配電地上機器の上部を活用したサイネージ「ストリートサイネージ」による地域情報発信の実験を推進している。https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000003761.000003442.html
一方、屋外におけるサイネージの運用は熱対策、直射日光を考慮した高輝度化、粉塵対策等、どうしても高コストになりがちである。稼働の安定性を維持しながらデバイスや筐体設計の工夫でいかにローコスト化を進められるか、また規制緩和を経て広告展開によるマネタイズが実現できるかが当面の課題であると思う。
引き続き、ロードサイドにおけるサイネージの展開は注目すべきトレンドであると言える。(T.Y.)