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Vol.216

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  • 私的空間特化型のサイネージメディアはじわじわ増加中

    私的空間特化型のサイネージメディアはじわじわ増加中

     気がつくと、ターゲットを絞り込んだサイネージメディアが増え続けている。今回はこのサイネージメディア「細分化」の意義について少し考えてみたい。

     

     パプリックスペース(公共空間)ではなく、ターゲットが絞り込まれたプライベートスペース(私的空間)向けの、デジタルサイネージやサイネージメディアが随分増えたと感じる。ゴルフ場における「ゴルフアドボックス」の展開は、その好例だろう。高所得層向けにスマートフォンを見れない環境や時間帯を狙って、「隙間」をメディア化したものだ。
     
     こうした専用メディアは、サウナルーム、クリニックの待合室、フィットネスジム、さらには建設現場に至るまで、利用者の属性や状態に特化して次々と誕生している。

    ▽【ゴルフ場広告】京都ゴルフ倶楽部様にデジタルサイネージ広告「ゴルフアドボックス」を導入
    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000261.000093839.html

     こうした動きの背景にあるのは、単なる広告の露出ではなく「文脈(コンテキスト)」を捉えるという視点だ。「誰に届けるか」という属性を重視した訴求に加え、「どのような状況で届けるか」という視聴者のマインドセットに寄り添うことが重視されている。例えば、健康意識が高まっているクリニックでヘルスケア情報を流す、あるいはリラックスしたサウナ後の動線で飲料を提案するといった手法は、視聴者の心理に深く入り込み、高いエンゲージメントを生み出す一助となる。
     
     今後は、広告が主導するこうしたチャンネルの細分化がさらに進み、これまでメディア化されてこなかったニッチな空間までもが、特定の価値を届ける重要な接点へと変貌していくのではないだろうか。デジタルサイネージは今、場所を選ばない「看板」から、その瞬間のニーズに寄り添う「体験型メディア」へと、その役割をより柔軟に広げていく可能性を秘めている。

    (K.S.)

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