駅構内に設置される大型のデジタルサイネージを活用した広告事例
『DSC EXPRESS Vol.152』でも取り上げた、駅構内で存在感を放つ大型のデジタルサイネージを活用した最近の広告事例を幾つか紹介したい。
東京各所の駅に設置されている大型のデジタルサイネージで代表的なものと言えば、JR東日本の「新宿BBB(スリービー)/総面積約250㎡」「新宿ウォール456/縦1.7m×横45.6m」「AKIBA”CAP”(アキバキャップ)/縦1.98m×横31.74m」、東急の「田園都市線渋谷駅ビッグサイネージプレミアム/縦2.05m×横24.93m」、京王の「新宿K-DGキングウォール/縦1.41m×横15.1m」といったところが挙げられる。大阪の駅にも、JR西日本の「大阪駅セントラルサウンドビジョン/縦3m×横11m」、大阪メトロの「Umeda Arch Vision/縦4m×横40m」「Namba One Vision/縦2m×横21.5m」、阪急の「梅田ツインビジョン/縦2.1m×横7.3m×2面」といった大型のデジタルサイネージが存在する。それらのデジタルサイネージは、その大きさに加え音が出るものもあり、単体でも十分にインパクトがあるが、隣接する他のデジタルサイネージやイベントスペースと連携するケースなどもありとても目立つため、駅構内におけるランドマーク的な役割を果たしている。
そんな大型のデジタルサイネージを活用した、2024年4月の広告事例を幾つか紹介したい。
■日本コカ・コーラ「綾鷹」
新アンバサダーに宇多田ヒカルが就任した日本コカ・コーラの「綾鷹」の広告。7年ぶりに大刷新した当商品は、2024年4月15日(月)より全国で発売を開始したが、それに合わせ4月16日(火)から新CMを全国で放映。颯爽と歩く宇多田ヒカルとグリーンウェーブが印象的だった、BOX・BLOCK・BELTの3つのメディアを連携したJR東日本の「新宿BBB」をはじめ、JR東日本の「TRAIN TV(トレインチャンネル、まど上チャンネル、サイドチャンネル)」、JR東日本・JR西日本の「J・ADビジョン」といった車両・駅のデジタルサイネージで広告が放映された。その他にも駅構内の臨時集中貼り、屋外看板といった広告でも出稿があった。
■花王「Essential(エッセンシャル)」
「Brighten Me Up!<ときめきが世界を変える>」をブランドコンセプトにリブランディングを開始した、花王のヘアケアブランド「Essential(エッセンシャル)」の広告。NewJeansを広告モデルに起用した新CMが2024年4月8日(月)より放映。「綾鷹」同様、BOX・BLOCK・BELTの3つのメディアを連携したJR東日本の「新宿BBB」の他、JR東日本の「トレインチャンネル」で、あらゆる生活のシーンにNewJeansのメンバーと商品が登場するフレッシュな広告が放映された。その他にも駅構内の大型ボード・シートや、屋外看板といった広告でも出稿があった。
その他、大阪メトロの「Namba One Vision」では、椿と池端杏慈がブランドCMキャラクターを務める大塚製薬の「ポカリスエット」、JR東日本の「新宿ウォール456」では、初回限定割引のプロモコードが掲出された「ウーバーイーツ」、東急の「田園都市線渋谷駅ビッグサイネージプレミアム」や大阪メトロの「Umeda Arch Vision」「Namba One Vision」では、ゴールデンウィークに向け、名探偵コナンを始めとする様々なコンテンツが登場する「ネットフリックス」、JR東日本の「新宿BBB」では、たくさんのグラフィックTシャツで彩られた「ユニクロ」といった広告が、大型のデジタルサイネージを活かした迫力のある表現で放映された。
駅構内と言えば、連続多面型のデジタルサイネージが特徴的だが、それとは一味違ったインパクトを与える大型のデジタルサイネージは広告主に人気があるようで、常に何らかの広告が放映されている。これからも空間をジャックする大型のデジタルサイネージに注目したい。
(K.S.)