さらに進化する非接触型「タッチレスラクティブ」
コロナ禍における衛生面からの安心安全な「非接触型」から、エンターテイメントとしての「非接触型」へ。デジタルサイネージアワード2021において優秀賞を受賞した「タッチレスラクティブ」の、さらなる進化について紹介する。
タッチレスラクティブとは、プロジェクターやディスプレイに投影されたメニューを、空中で手をかざすだけで簡単に操作ができるインタラクティブな「非接触型」タッチシステムである。画面を触ることなくコミュニケーションがとれるシステム、つまりコロナ禍における安心安全なコミュニケーションシステムとして注目されたものである。
従来のタッチレスラクティブでは、壁面やガラス面など最大200インチの映像に対し、5センチ程度での非接触を実現しており、観光施設などにおいて、衛生面を気にすることなく非接触で楽しく情報を取得できるシステムとして実際に広く採用されてきたシステムである。その後、様々な改良が施され、現在のタッチレスラクティブは、50インチ程度のもから500インチを超える巨大コンテンツに対し、従来の5センチ程度ではなく数メートル離れた場所からでもタッチレス操作ができるシステムへと進化している。また、屋外でも使用が可能となり、活用の幅が大きく広がっている。
本年10~11月には、佐賀県で行われたイベント会場において、このタッチレスラクティブと3Dホログラムとのコラボレーションによる演出が実施された。透過型スクリーンに映し出される海中を模した3Dホログラム映像に対し、離れた場所から手をかざすことにより色とりどりの光の泡が現れるといった演出で、海の中にいるような没入型空間の中で、タッチレスラクティブよる人の動きに合わせた直感的なアクションが楽しめるコンテンツとなっている。
コロナ禍において至近距離から非接触で情報を取得できるシステムから、空間の可能性を広げるエンターテイメントツールへと変化しているタッチレスラクティブ。今後のさらなる進化に期待したい。(K.K.)
【参考サイト】
https://www.youtube.com/watch?v=3N2vN_qZOWo
https://www.trouvez-tll.com/touchless-ractive/