DSC EXPRESS
Vol.133

DSC EXPRESS Vol.133をお届けします。
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  • バスのデジタルサイネージをもっと!~地域と青少年と高齢者の必需品をマッシュアップ~

    バスのデジタルサイネージをもっと!
    ~地域と青少年と高齢者の必需品をマッシュアップ~

    地域のモビリティサービスの要であるバスの進化を、デジタルサイネージで加速させられないだろうか。

     2023年10月3日の読売新聞に「マイナカードのタッチでバス乗り降り、高知で全国初導入…従来は面倒な報告書を『何度も提出』」という記事が掲出された。もう10年近く前にDSCも協力して実施した総務省実証で、既に実現していたのに、ようやく「全国初導入」ということのようだ。

     一瞬、自分がボケ始めたのかを疑ったが、確かに、まだ、老人パスは貰ってないものの、東京に限らず地方出張でバス利用する際に、疑問点は増えていた。「スマホ用電子証明書搭載サービス」(まだAndroidのみ)の開始もこの5月からなので、マイナカードの子カードに相当するスマホでバスに乗り、車内のデジタルサイネージと連動して楽しめる等のサービスは、これからの登場が期待される。

     スマホの方も、GPSやバイタルセンサ、或いは、スマートウオッチと接続して、日常のヘルスケアや救急時対応のアプリが豊富になってきている。このため、家族の方が、親に、コレを握りしめて生活するようにと、スマホを渡すケースが増えている。しかも、コレがJPKI(公的個人認証というマイナカードの最重要サービス)のデバイスになるわけだから、健康福祉医療の公的サービスとの統合がやりやすくなる。乗車中に具合が悪くなったら、自動的に運転手さんに初期対応をお願いしつつ、同時に救急にも通報できることになる。

     高齢者にこそスマホだ。吊革に捕まって立っているか、シートに座っているかもセンシング出来るので、車内サイネージにヘルスケアの広告を出しつつ、座っている人だけに個別のサービスを提供する事も簡単だ。ここら辺は、バス通学する中高生に、スマホアプリのコンテストを各地で開催すれば、たちまち、面白い作品が集まるのではないだろうか。もう、企業が新たな投資をして力づくで開発する必要もない時代だ。

     この夏、仕事で帯広駅から大学に向かうバスの車中での一場面を紹介しよう。母娘で乗りこんできて、歩行も少々困難になってきている母親に、30歳くらいの娘が、「ほら、こうやれば簡単にできるよ」と、教えていた。他にも事例があると思うが、帯広のバスは、降車時にPayPay等で運賃を払える。そのため、吊革のヒモや座席の前には、ペタペタとQRコードが張り付けてある。家族(孫かも)で教え合うことがポイントかもしれない

     先進的なサービス開発に取り組んでいた都バスだが、少し足踏みしているように見える。昨年、ちょっとご無沙汰している間に、車内Wi-Fiサービスが終了していた(2021年11月末)。福岡のスマートバス停の記事等は、DSCでも紹介しているが、都内はスマート化もデジタルサイネージもどうしてしまったのだろう。バス接近情報が電光掲示されるのも、もう古い感じがする。

     車内サイネージ、スマホ、バス停、これらの連動でいろいろな楽しい生活が、比較的簡単に実現可能になった今こそ、全国の素晴らしい取り組みをコンテストのような形式で集めて共有し、地域と青少年と高齢者の必需品であるバスサービスを、デジタルサイネージでマッシュアップしていく、なんていうのはどうだろうか。因みに、マイナカード(付スマホ)単体ではダメで、デジタルサイネージと連動しなければならない点に注目である。(S.N.)

     バス接近情報の電光掲示も古さが。スマホアプリも増えず。運転手さんの背中にあったディスプレイは無くなった?(2023年秋に筆者撮影)

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