ユナイテッドアローズ、1Qは増収増益 センター再編と機器導入によりコスト削減が進む 記事元:MONEY VOICE 8月29日
棚卸し業務における具体的な効果につきましてご説明します。RFIDの活用拡大にともない、将来的にはどの商品がどの場所にあるかリアルタイムでわかるようになり、棚卸し作業を極力減らすことができるなど在庫管理の精度が向上すると考えております。その他、RFIDデータをスマートフォンアプリやデジタルサイネージと連動させたかたちでご来店時にお探しの商品が置いてある場所をご案内したり、お客さまの手に取られた商品に合わせてオススメの商品やスタイリング提案をするなど、新たな買い物体験の実現に向けて継続検討してまいります。
ユナイテッドアローズは第1四半期の業績報告では、増収増益で好調のようだ。微増の売上に対して大幅な増益の要因は、物流や製品管理にかかる業務の効率化が大きな要因である。
今回はマテハン機器の自動化での貢献が大きいが、今後のポイントはRFIDの活用である。すでにユニクロやZARAのようなSPA(製造小売業)では全社に導入し大きな効果を上げているが、一部SPAブランドを持つとはいえアパレル企業であるユナイテッドアローズが導入を進めていくには相当な覚悟と投資が必要だ。
製造から販売まで一貫して行うSPAでは、RFIDのソースタギングが自社管理の元行えるが製造を任せるアパレル企業の場合、ソースタギングを各メーカーと連携しまたは強いる必要がある。そのハードルはかなり高く、他のアパレル企業では効果は理解できてもなかなか実施まで進んでいない。
さて、今回のデジタルサイネージとRFIDとの関係を見てみると、RFIDのタグにより、その製品がどのお店のどの場所(棚)にあるかが特定できる。またアプリで取得している属性以上の好きなブランドや購入履歴、サイズなどのデータと連携し、店舗に入ったと同時にデジタルサイネージに好みのブランドの新作や、貴女にピッタリのサイズのある場所をレコメンドできるのである。
また、今回の増収は通販部門が牽引しており、たとえサイズがその店舗になくともすぐに在庫以外の他店からご自宅まで配送する、しかもお直しまでした上で届ける一貫したサービス提供が可能となる。
このように、デジタルサイネージは単に映像を表示する機器としてではなく、システムやセンサーなどと連動して表示させる利用の仕方が増えている。
それを提供するデジタルサイネージ事業者である私たちは、細分化された得意分野で他と一線を画すサービスを顧客に提供できるよう、慎重に見極めて取り組んでいく必要がある。(H.I.)