DSC EXPRESS
Vol.013

DSC EXPRESS Vol.013をお届けします。今回はDSJ振り返り特集号です。
毎月1日・15日発行です。どうぞ宜しくお願い致します。

  • デジタルサイネージジャパン2019 レポート

    デジタルサイネージジャパン2019 レポート

    2019年6月12日(水)~14日(金)、幕張メッセにて「デジタルサイネージジャパン2019」が開催された。現地に足を運んだ方も多いと思われるが、改めて今年のDSJのダイジェストをレポートさせていただきたい。
    デジタルサイネージジャパンはデジタルサイネージにフォーカスした展示会としては国内最大級のイベントで今年11回目を迎えた。今年はAWSサミットも同時期に開催されたこともあり、来場者数(併催イベント含む)は15万5,800名と昨年比108%と盛況であった。

  • 基調講演・
    デジタルサイネージアワード
    レポート

    基調講演レポート

    DOOHの可能性を掘り下げた
    基調講演/
    アワードはIoT AI部門を新設

    基調講演は12日(水)に「平成から令和へ、デジタルOOHの広告ビジネスはどうなる?」とのテーマで鉄道系サイネージ事業者によるパネルディスカッションが行われた。(株)ジェイアール東日本企画、(株)東急エージェンシー、(株)JR西日本コミュニケーションズ、(株)メトロアドエージェンシー各社の担当者がそれぞれサイネージの売上トレンドやトピックスを紹介した。
    サイネージによる広告ビジネスは駅や車両等の鉄道広告分野で従来から伸びが顕著であるが、2018年度売上では上記各社ともサイネージ広告のシェアが媒体売上の3割前後となっており、既に交通広告ではサイネージが主役になっていることがレポートされた。また各社ともサイネージとスマートフォンの連携やセンサーの活用等、新たな技術をサイネージを介して交通広告に活用することに意欲を示した。

    13日(木)の基調講演では「Power of OOH~5G時代に向けたOOHメディアのデジタルトランスフォーメーション~」と題して(株)LIVE BOARD代表取締役社長の神内一郎氏が登壇、国内外の様々なダイナミックDOOHの事例を紹介しつつ、デジタルサイネージの新たな可能性を示唆した。従来のプッシュメディアから一歩進んで、外部データとの連携で最適なクリエイティブをリアルタイムに配信できるサイネージは「その時、その場所で、その人に」最適なメッセージを伝えることで、OOHメディアの価値を飛躍的に高めることができるという氏の説明にサイネージの大きな可能性を感じとることができた。

    ■デジタルサイネージアワード

    毎年、DSJの場で意欲的な作品が多数発表される「デジタルサイネージアワード」も今年で11回目を迎え、応募22作品の中から「クリエイティブ部門」、「テクノロジー部門」、「広告部門」に加えて今年から「IoT AI部門」も新設されて、12日(水)に会場で表彰式が開催された。グランプリは(株)NTTドコモ、(株)ADKマーケティング・ソリューションズ、(株)ADKクリエイティブ・ワンらによる渋谷MODIビル大型ビジョンでのインスタレーション「WOW! NINJA in SHIBUYA」が受賞、あたかもプロジェクションマッピングを見ているようなオリジナリティの高い体験価値を提供したクリエイティブであった。グランプリを含む各受賞作品についてはDSCサイトにて動画でご覧いただきたい。(T.Y.)
    デジタルサイネージアワード2019受賞作品

  • Next Retailingレポート

    DSJ2020のテーマは「街と溶け合うインターネット」ではどうだ

    DSJ2020のテーマは
    「街と溶け合うインターネット」
    ではどうだ

    DSJ2019が終了した。参加者は15万5,801人と前年比 1万1,995人、8.3%増加となり大成功と言えるだろう。では内容的な振り返りと、来年に向けての方向性を考えてみたい。
    8.3%増の最大要因はAWS SUMMIT TOKYOとの同時開催だ。これは両者にとって大きなメリットだったろう。ただし来年は同時開催にはならない。来年のDSJは4月13日(月)から15日(水)に幕張メッセで、AWSは5月12日(火)~14日(木)パシフィコ横浜とアナウンスされている。時期も場所も曜日も完全にバラバラだ。オリンピックの影響で会場が取れないのである。DSJからすると4月のそれも月曜からの3日間という今までとは大きく異なる。
    今年は新企画Next Retailingで業界を牽引するセッションが多数開催されたこと、そしてその中身は極めて先進性の高い内容であったことが注目される。こういったセッションは「リテールテックジャパン」には見られないし、アメリカのDSEにもない。DSJのセッション類は正直目新しいものがあったわけではないが、別に目新しければ良いというものではないが、変えることの労力よりも、新たに作ってしまったほうが早いこともよくあることだ。Interopを変えるよりも、DSJをはじめた。CMT、LBJ、APPSJ、NextRetailingなど全部がそういう発想だ。これは核となるInterop自身も変わり続けながらも、核が揺るがない、ブレないからこそ可能なことなのだ。
    来年のDSJについて、終了直後の記憶と印象が鮮明なままの状態で考えてみた。キャッチコピー的に表現するのであれば、これまで「街に飛び出すインターネット」だったデジタルサイネージは、今後リテール領域を軸に、「街と溶け合うインターネット」になるだろう。これらはOMO、都市のメディア化というところまで包含する。
    さあ、また来年に向けて準備を始めよう。時間はたった10ヶ月しかないのだ。(Y.E.)

  • DSJブース紹介&総括

    DSJブース紹介とまとめ

    ファインピッチ、
    透過型、3D等、
    広がるLEDディスプレイの
    バリエーション

    会場各社の出展内容については、ここ数年の傾向ではあるが今年は更にLEDディスプレイ関連の展示が充実していたように思われた。なかでもファインピッチ化のトレンドは顕著で、コントラスト比の高い1.2mmピッチのSONY「クリスタルLED」を始め、屋内用1.5mm・1.9mmピッチ、屋外用の3.9mmピッチ等、高精細LEDサイネージのバリエーションが広がっていることが実感された。また透過型のLEDスクリーンやフィルムタイプ、フレキシブルタイプ、プロペラ状モジュールで3D演出ができるもの等々、従来の16:9のアスペクト比にとらわれないLED製品の強みを活かしたプロダクトが多く見受けられた。
    LED製品以外にも商業施設や店舗をイメージした様々な液晶ディスプレイの活用提案やプロジェクターによる環境演出、大型の電子ペーパー等、まさにデジタルサイネージのトレンドと将来の可能性が俯瞰できる展示内容であった。ここまで6月12~14日に幕張メッセで開催された「デジタルサイネージジャパン2019」のダイジェストをご紹介してきた。来年は会場スケジュールの関係で4月13日(月)~15日(水)で開催予定とのこと、2020東京大会を控えて更に活性化が期待されているサイネージ各分野の動向に引き続き注目したい。(T.Y.)

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